授賞式典レポート
おいしいを、
讃えよう。

The Tabelog Award 2019 授賞式典レポート

2019年1月23日(水)、東京都内にて、ユーザー投票により日本が誇る「おいしい」お店を選出する
「The Tabelog Award 2019(食べログアワード 2019)」の授賞式が執り行われました。

「The Tabelog Award 2019」は、専門家やほんの一握りの美食家ではなく、
実際にお金を払って食べに行った一般消費者のリアルな評価をもとにした、いわば食の国民投票です。
独自の年間グルメランキングとして2007年より開始した「食べログ ベストレストラン」がベースとなり、
2017年から「おいしいを、讃えよう。」という新たなキャッチコピーを掲げ、スタートしました。

一年を通じて、極めて高い評価を獲得し続けた全国618のノミネート店舗から、食への関心が高い食べログユーザーによる投票で、
“Gold(この国のどこにあったとしても、生涯通い続けたいお店)30店舗”、“Silver(一生に一度は味わっておきたい、匠の技に出会えるお店)121店舗”、
“Bronze(レストランを語るなら、必ず押さえておくべき名店)467店舗”の各賞を選出。
また、部門賞として「Chefs' Choice」「Best New Entry」「Best Regional Restaurants」「Best Hospitality」の選出に加え、今年は新たに「Best Sommelier」が新設されました。

豪華な面々が集い、華やかな開会宣言で幕開け!

会場であるザ・プリンス パークタワー東京のボールルームには、受賞対象としてノミネートされた全国トップの名店の代表が集結しました。日頃のコックコートとは違ったスーツ姿は新鮮な様子。シャンパングラスを片手に、授賞式が始まるまで料理人同士で交流を深め合っていました。

そして、食べログのCMでおなじみの女優の吉高由里子さんによる開会宣言で「The Tabelog Award 2019」がスタート! 司会を務めるのは、お笑い芸人のアンジャッシュ渡部 建さんです。今回4度目の出演となる渡部さんは、日本全国の飲食店を巡る食通。会場を見渡し「今年はさらにパワーアップしていますね」とコメントしました。さらに、「The Tabelog Award 2019」スペシャルサポーターとして、お肉からスイーツまであらゆるグルメに造詣の深いダチョウ倶楽部の寺門ジモンさんも加わり、会場を盛り上げました。

食べログの創設者であり、カカクコム取締役の村上敦浩からの挨拶では、「The Tabelog Award 2019」の趣旨説明、皆様への日頃の感謝とともに、「日本を代表する素晴らしいお店を讃え合ってほしいです」という思いを述べました。

緊張と期待が高まるなか、部門賞を発表

授賞式は、数多くの料理人から尊敬を集める料理人を選ぶ「Chefs' Choice」の発表から始まりました。レジェンドと呼ぶにふさわしいこの賞に選ばれたのは、大阪「本湖月」の穴見秀生さんです。「もう70歳になりますので、料理人として55年。おかげさまで、現役で包丁を握っておりますが、もうしばらく、目標の75歳を目指して頑張っていきたいですね。それ以上に長く握っていて、いつまでやっているの?なんて言われるかもしれませんが」。舞台上で緊張していると話す穴見さんでしたが、その言葉とは裏腹に穏やかで貫禄たっぷりのお話しぶりに、料理人たちから敬愛の眼差しが向けられました。

続いては、「Best Sommelier」です。優れた知識と接客技術を要するソムリエを表彰する、この賞を受賞したのは東京「Crony」の小澤一貴さん。「今年から新設された賞ですが、いかがですか?」と渡部さんが質問すると「ソムリエとして約20年になりますが、尊敬する先輩方がたくさんいるなかで恐縮しています」と返答。芳醇なワインをイメージしたトロフィーを手にして「より優秀なソムリエが育ち、素晴らしいレストランが出てくればいいなと思っています」と加えました。

初ノミネート店のうちユーザー得票数が多かったお店を表彰する「Best New Entry」では、計12店舗を表彰。新店のみならず魅力が再発見された老舗にも贈られる賞です。順に店名が呼ばれると、代表者が登壇しトロフィーを授与されました。受賞を予想だにしていなかったという東京「Ode」の生井祐介さんは驚きの表情に。福岡「照寿司」の渡邉貴義さんはトロフィーを手に、腕を前に差し出すお得意のポーズを披露してくれました。プレゼンターを務めた公益社団法人 日本フェンシング協会会長の太田雄貴さんは、年間200軒もの新店に足を運んでいるという食通。「Best New Entryのうち半分ほどうかがっているので、残りの半分もこの後名刺交換をしてうかがいたいですね」と話しました。

喜びにわく受賞者たち

どんなに時間をかけてでも食べに行く価値があるお店を表彰する「Best Regional Restaurants」は、福岡「天寿し 京町店」と静岡「てんぷら 成生」の2店舗が受賞。登壇した「天寿し 京町店」の天野 功さんは「地方で頑張っていて、年に一度こういう場所に来ることができ嬉しい限りです」と語ると、会場からは盛大な拍手が送られました。

部門賞のラストを飾ったのは、接客によるおもてなしの精神を表彰する「Best Hospitality」です。東京「レフェルヴェソンス」が受賞し、渡部さんからおもてなしのポイントを聞かれると、「料理を提供するうえで、ゲストにより丁寧な説明ができるよう、SNSを活用しています」と青島壮介さん。プレゼンターを務めた本田直之さんは「サービススタッフはもちろん、キッチンスタッフもいつも笑顔なのが素晴らしいですね」と言葉を添えました。

Gold、Silver、Bronzeの発表へ

授賞式は、ついにGold(30店舗)、Silver(121店舗)、Bronze(467店舗)の三賞の発表の時が訪れました。今年は、それぞれのテーブルの上に置かれている店名・屋号が表示されたライトがGold、Silver、Bronzeのいずれかの色に輝くという趣向を凝らした方法で発表。各賞が一斉に発表となります。今か今かと待ちわびる料理人たちの熱気で、会場内の緊張感が一気に高まります。そして、合図とともにまばゆいばかりの光が点灯。歓声とともに、なんとも美しい光景が会場内に広がりました。

まず、Bronzeのプレゼンターとして、「おいしいお店を巡るのが大好き」という、モデルのソンミさんが登場。賞にちなんだブロンズ色の美しいドレス姿で会場に花を添えました。受賞した467店舗を代表し、2店舗が登壇。東京「INUA」のヘッドシェフであるトーマス・フレベルさんは、渡部さんに「日本で料理してみていかがですか?」と聞かれると、「食材が豊富で、季節の変化が豊かな国で料理ができ、とても嬉しいです」と答えました。続いて、兵庫「焼鳥 かさ原」の笠原悠仁さんは、「関西の焼鳥、盛り上がっていますね!」という渡部さんの言葉を受け、「いい職人が大勢いるのは、努力の結果だと思います。今後も真面目に焼いていきたいですね」と抱負を語りました。

「シェフのサファリパーク! 目移りしてしまいますね」と会場を盛り上げたのは、Silverのプレゼンターを務めるシンガーソングライターの嘉門タツオさん。受賞した121店舗を代表し、東京「神楽坂 石かわ」、京都「草喰 なかひがし」、福岡「近松」、長野「フォリオリーナ・デッラ・ポルタ・フォルトゥーナ」の代表者がステージで受賞の喜びを語りました。嘉門さんは「4店舗すべて、行ったことがあってよかったです」と、さすがの食通ぶりでした。

Gold受賞店が集結!
錚々たる顔ぶれがステージ上に

そしてGoldの表彰では、説明不要のグルマンであり、スペシャルサポーターを務めるダチョウ倶楽部の寺門ジモンさんが再び登場。プレゼンターには吉高由里子さんも再登場し、さらに会場が盛り上がります。Gold受賞店の方々がステージに並んだ姿は壮観。仕込みを抜け、駆けつけてくれた東京「鮨 さいとう」の齋藤孝司さんが「友達を作りにきました」と茶目っ気たっぷりに話すと、「天寿し 京町店」の天野さんが突っ込みを入れ、和やかな雰囲気に。東北エリア唯一の秋田「日本料理 たかむら」の髙村宏樹さんは「来年もまたこの場に立ちたいです」と決意を新たにしていました。

そんなGold受賞店の料理人たちを前に、吉高さんは「(受賞店の料理を)全部ワンスプーンで食べたいです!」と満面の笑みでコメント。寺門さんも、Goldを受賞した顔ぶれを前に「素晴らしいですね! 選ばれる力というのはすごいなと思います」と讃えました。

今年も日本全国からお越しいただいたゲストの皆様と、親睦を深める素晴らしい機会となりました。そして、日頃より「食べログ」をご愛用くださる皆様へも、この場をお借りして感謝申し上げます。次回の「The Tabelog Award」にどうぞご期待ください。心よりありがとうございました。

食べログアワード2019
受賞者の声

祇園 さゝ木

佐々木浩

冒険心を忘れずに料理をし
若い世代に技術と伝統を伝えたい

こうして賞をいただくのは今回で4回目になりますが、本当に嬉しいですね。先人から受け継いだ京料理に幅をもたせ、面白おかしく自分の色を取り入れていっているところを評価していただけたのではないかと思います。私は今年58歳ですので、これからは料理のこともさることながら、若手の育成にも力を入れていきたいと考えています。これまで伝えられてきた京料理を、次の世代にきちんと継承していきたいですね。

鮨 さいとう

齋藤孝司

これまでと同じ気持ちで
美味しいものを出す板前でありたい

今回初めて授賞式に参加させていただいたのですが、会場がびっくりするほど豪華な雰囲気で、心から楽しむことができました。当店が賞をいただけたのは、自分に嘘をつかずに日々の仕事をしてきた結果であり、そこを実際に食べた方々に評価していただけたということですので、ただただ嬉しい気持ちでいっぱいです。今後も、いつも変わらずに美味しいものを出せる板前であり続けたいと思っています。

草喰 なかひがし

中東久雄

「おいしい」というよりも
「体が喜んでいる」と言われたい

当店は20年間、山と対話しながら草を摘み、自然を表現しています。嬉しいことにこれまでも何度か賞をいただいておりますが、今回初めて会場に寄せてもらって、華やかさにびっくりしました。普段お客様から言われて嬉しいのは、「美味しい」というよりも、「体が喜んでいる」という言葉です。今後も山野草や野菜を中心にした「草喰」を通して、皆さんに楽しく自然を味わってほしいと思っています。

匠 進吾

髙橋進吾

「お客様の楽しさを第一に」
という初心を忘れずに

このような素晴らしい料理人の方々に囲まれて圧倒されました。寿司店はとくに人対人。カウンターでの会話が多いので、料理の美味しさだけではなく、楽しさを大切にしています。お客様が笑顔になって、幸せを感じていただけるようなサービスや雰囲気作りを心がけています。常に高みを目指し、新しい挑戦をしながらも料理人としての「お客様の楽しさを第一に」という初心を忘れずに、感謝と志を持って精進していきたいです。

にい留

新留修司

評価していただけるよう努めつつ
業界への恩返しも意識していきます

当店は今までの天ぷらから一歩踏み込んだ天ぷらをやっていますが、だから選んでいただけたのでしょうか。賞をいただけたことに感謝の気持ちでいっぱいです。これからも評価していただける店であり続けたいと思うのと同時に、今後は業界に恩返しをしていきたいとも思っています。これまで多くの方からたくさんのご縁を繋いでいただきましたので、今度は与える側になり、繋がっていくことの喜びを伝えていきたいと思います。

フォリオリーナ・デッラ・ポルタ・フォルトゥーナ

小林幸司

当たり前のようなことの積み重ねが
私たちらしさを際立たせてくれます

受賞には驚きましたが、嬉しいです。私はお客様に対して、常に楽しんでいただけるようにすることが大事だと思っています。満足していただけるのであれば、料理はもちろん空間やサービスなど、気づいたことは全部対応し、気の利いた仕事をするように心がけています。当たり前のようなその積み重ねが、私たちらしさを際立たせてくれる所以かもしれません。楽しんでいただけるように、これからも追求していきたいです。

焼肉 ジャンボ 篠崎本店

南原竜男

誰も作ったことのないものを作ろうと
研究を重ね続けています

「安くて美味しい焼肉」というのが創業時からのポリシー。同じメニューのタレであっても、誰も作ったことのないタレを作ろうと、研究を重ねることが楽しいですね。いつも心がけていることは、お客様の立場になって物事を考え、喜んでいただけることをするということですので、特段新しいことをしようとはしていません。「お客様のために」というこの変わらない姿勢が、変わり続けるきっかけを与えてくれているのかもしれません。

ル・マンジュ・トゥー

谷昇

多くの方に来ていただいた結果を
真摯に受け止めています

料理は主観ですので、受け止め方は違って然るべき。今回の賞は当店にいろいろな方が来てくださった結果として受け止めています。この仕事はやることが膨大ですので、僕は週6日店に寝泊まりする生活を続けていますし、若いスタッフは朝から晩まで働いています。朝2時間の掃除から始まり、仕込みをし、どういう仕事をしたのかがお皿に表現される。そういう全体像をわかっているお客様に出会えた時は嬉しいですね。

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